よくあるご質問

矯正治療における便宜抜歯（べんぎばっし）は、健康な歯が対象となるため、できれば避けたい、抜歯しない方法を模索したい、という方が少なくありません。確かに、矯正の抜歯の対象となるのは、虫歯や歯周病にかかっていない第一小臼歯や第二小臼歯であることが多く、それらは立派な天然歯のひとつであり、極力残した方が良いといえます。そんな有用なのが「IPR」と呼ばれる処置法です。

 

▼IPRってなに？

 

IPRとは、ディスキングやストリッピングとも呼ばれる手法で、歯の側面を少しだけ削ることで足りないスペースを作り出します。歯を削る量はそれぞれで0.2～0.5mm程度なので、歯に大きなダメージが及ぶことはありません。処置を施した後も象牙質がむき出しになったり、虫歯のリスクが顕著に上昇したりすることもありませんのでご安心ください。

 

▼軽度のスペースならIPRで抜歯を回避できる

 

上述したようにIPRで削る歯の量はごくわずかです。複数の歯に処置を加えるとはいえ、抜歯をした時ほどのスペースは作り出せません。ですから、IPRで抜歯が回避できるケースは一部に限られます。重度のスペース不足を伴うようなケースでは、抜歯が避けられず、場合によってはワイヤー矯正を選択せざるを得ないかもしれません。

 

▼抜歯を回避できるその他の方法

 

インビザライン矯正で抜歯を回避するためには、IPR以外にも臼歯を後方に移動する方法があります。奥歯を後ろに下げることはもともと難しい処置なのですが、幸いなことにインビザラインはその移動を得意としています。適切な治療計画を立てて臼歯の後方移動が実現できれば、抜歯をせずにマウスピース矯正を進められます。

 

その他、前歯を前方に傾けたり、移動したりする方法もありますが、そうした処置が可能かどうかは精密検査をしてみなければわかりません。ですから、インビザライン矯正を検討中で抜歯が必要になるかどうかが気になる方は、お気軽にご相談ください。当院ならiTero（アイテロ）という3D口腔内スキャナーを用いたデジタルシミュレーションを気軽に受けることができますよ。

 

▼まとめ

今回は、IPRによって抜歯を回避するインビザライン矯正について解説しました。少し難しい内容となっておりますので、よりわかりやすい説明をお望みであれば、青森県五所川原市の小林歯科医院までご連絡ください。